【感想】「コシノヒロコ展 -HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ-」(兵庫県立美術館、会期:2021/4/8~6/20)レビュー

兵庫県立美術館で開催されている「コシノヒロコ展 -HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ-」(会期:2021年4月8日~6月20日)に行ってきました。

兵庫県立美術館コシノヒロコ展 -HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ-

 

この展覧会は、デザイナー・コシノヒロコさんの全貌に迫る大規模な展覧会になっています。ファッション系の展覧会、かつ平日の鑑賞ということもあったせいか、男性の鑑賞者は数名程度でほとんど見かけませんでした。

 

とにかく、コシノヒロコさんの見事なファッション・センスが至る所で輝いていました。展覧会場のあちこちで感嘆の声が聞こえてきたのが印象的でした。最近は、ファッションやデザイン系の展覧会も増えてきましたが、そうした分野の方々のレベルの高さに驚かされるばかりです。

 

展覧会の構成は以下のとおりです。

フワフワ
ペチャクチャ
人生オノマトペ84
ルンルン
ビュー
ニョキニョキ
クルリンパッ
きらきら
チカチカ
ヒラヒラ
ピョン
ビヨーン ギュッ
ワクワク ドキドキ
スクスク クスクス

 

構成タイトルだけを見ても、まったく予想がつかないと思います。展覧会は、展覧会場に入る前の階段から始まります。階段上部に設置された《ヒロコちゃん風船人形》(フワフワ)や階段上に設置された《秋冬コレクション》など(ペチャクチャ)が出迎えてくれます。最近は、普通のマネキン以外に、自動で動くロボットマネキンもあるんですね。

 

展覧会場に入ってすぐに、「人生オノマトペ84」と称された、コシノヒロコさんのオノマトペ年表コーナーがありました。オノマトペというのは、擬音語や擬声語のことで、この展覧会の構成タイトルそのものがオノマトペになっていますね。ここでは、コシノヒロコさんの言葉も掲示されていましたが、流石の人生訓でした。少しだけご紹介しておきましょう。

 

「人がしない努力をして、完全に自分のものにすること。すべては努力」
「大きな波を感じたら、それに乗ってみる冒険心と好奇心が大切」
「本気でぶつかっていけば神様が助けてくれる」

 

会場内では、コシノヒロコさんの絵画から、墨の世界をテーマにした作品、プロジェクションマッピングを利用したインスタレーション、遊び心満載の不思議空間など、コシノワールドが目白押しで、存分に楽しめました。

 

最後のコシノ・ファッションの全貌が俯瞰できる展示室(ワクワク ドキドキ)では、オーケストラを模した会場構成のもとで、見事なコレクション作品が並んでいました。ひとつひとつの作品がこれまた秀逸で、よくもこれまでハイセンスが作品が次々と生まれたものだと驚かされます。

 

会場内では写真撮影が可能ですので、お気に入りの作品やシーンは写真に残すこともできます。さらに、展覧会図録やTシャツなどのグッズ類も多数用意されていますので、ご希望の方はそちらをお求めになることもできます。ファッション系に興味のある女性にとっては、見逃せないお勧めの展覧会になっています。

2021年05月26日|ブログのカテゴリー:2021年投稿, 展覧会レビュー