【感想】コレクションギャラリー「森﨑伯霊 ―ふるさとを描いて―」(姫路市立美術館、会期:2021/11/13~2022/1/16)レビュー

展覧会の概要

姫路市立美術館で開催されている、コレクションギャラリー「森﨑伯霊 ―ふるさとを描いて―」(会期:2021年11月13日~2022年1月16日)を鑑賞しました。この展覧会は、兵庫県飾磨郡(現代の姫路市)生まれの日本画家・森﨑伯霊(1899-1992)の個展です。

姫路市立美術館 コレクションギャラリー「森﨑伯霊 ―ふるさとを描いて―」

 

展覧会の構成

構成は特にありません。姫路市立美術館が所蔵する森﨑伯霊作品全13点が展示されています。

 

感想①「幻想的な《朝の月》」

のどかな田園風景が拡がる作品が多く、観ているとほのぼのとした気分になりますね。そんな中、《朝の月》という作品は、田園や冬山を描いた作品ですが、まだ月が残る空に朝日が昇り始めています。空や山裾の青い表現が何とも幻想的で神秘的な空気感に包まれています。

 

雪化粧をした山の木々や黄色い田園風景など、早朝の澄み切った世界を描きつつ、一日の始まりを予感させてくれます。そこには、ひとりで農作業に勤しむ人の姿が小さく描かれていて、人の生活感もさりげなく込められているようです。

 

感想②「季節感溢れる風景と愉快な人物表現」

《夕霧》や《草紅葉》といった、秋の風景を描いた作品は黄金色に輝き思わず見とれてしまいます。森﨑伯霊の作品には季節感が溢れていますが、描き込まれた農作業をしている人々の表現も印象的でした。

 

《朝霧》という作品では、人物が黒人のように描かれていますが、違和感なく日本の田園風景に溶け込んでいる様子が何とも楽しいですね。作品によっては普通に人物を描いているものもありました。

 

感想メモ

姫路市立美術館からは、世界文化遺産に登録されている国宝姫路城がすぐ近くで見ることができます。シラサギが羽を広げたような優美な姿から「白鷺城」とも呼ばれていますね。

姫路市立美術館入り口近くから姫路城の眺め

(姫路市立美術館入り口近くから姫路城の眺め)

 

森﨑伯霊が描いた田園風景とは異なりますが、姫路城もまた姫路市が誇る文化の象徴です。お近くにお越しの際は、是非ご覧下さい。

 

展覧会情報

森﨑伯霊 ―ふるさとを描いて―

会場:姫路市立美術館
会期:2021年11月13日(土)~2022年1月16日(日)
休館日:月曜日(1/10開館)、12/25~1/5、1/11)
観覧料:無料
音声ガイド:なし
写真撮影:不可
図録:なし
Web:姫路市立美術館「森﨑伯霊 ―ふるさとを描いて―」
2021年12月07日|ブログのカテゴリー:2021年投稿, 展覧会レビュー