新潮美術文庫一覧

新潮美術文庫のご紹介

新潮美術文庫は、20×13cmサイズの持ち運びに便利な西洋絵画の画集です。このシリーズは全50冊で完結しているので、新たに画家が追加される予定はありません。値段は税抜1,100円と1,200円の2つのタイプがあります。内容は、タイトル画家の主な作品とその解説がメインで、最後に「人と作品」解説と「年表」が付いています。タイトル画家の代表作やその背景について知ることができる良質の教養画集になっています。


表紙 タイトル
新潮美術文庫 1 ジオット
ダンテと同じく十三~四世紀の大画家。その意義はあるいは更に大きい。初めて独立した絵画空間、晴朗な色彩、簡勁な形体の聖母子画や聖フランチェスコ伝の壁画。(出版社コメントより)
新潮美術文庫 2 ボッティチェルリ
サヴォナローラに心酔して画業をやめるまでに、「ヴィーナスの誕生」ほか幾多の珠玉作をのこし、流麗な線と甘美で清楚な抒情により異教と聖書の象徴を描いた画家。
新潮美術文庫 3 ラファエルロ
神の如く完き画家の、清澄で柔和な聖母子画の蔭に、青年ラファエロの人間らしい欠点と情熱と苦しみを見、神格化された巨匠の美術の、真の良さを知る斬新な一巻。
新潮美術文庫 4 レオナルド・ダ・ヴィンチ
空想に疲れると散歩に出るが、だらけていて事物を見もしない精神――それを最も嫌って、自然を映して無限に変化する鏡であろうとした人の眼と心と手の秘密に迫る。
新潮美術文庫 5 ミケランジェロ
古今を通じ最も激しい芸術――虚無と人間の孤独に徹した唯一のルネッサンス芸術家、大地なき空間に飛翔するその美を、男性のみを愛し崇拝し続けた彼の生涯から語る。
新潮美術文庫 6 デューラー
人と自然の深い観察をイタリアやネーデルランドの旅で豊かにして、油絵と版画と水彩に金工伝来の線の表現力を発掘した、ドイツ・ルネッサンスの巨匠の真髄を探る。
新潮美術文庫 7 ボス
物が人を食い、堅牢な建物が崩壊し、快楽が人を苛む世界を、鮮やかな色で大気中に逆吊りするこの十五~六世紀のオランダ画家は、三百年の忘却から蘇った。
新潮美術文庫 8 ブリューゲル
今世紀になってこの十六世紀半ばのフランドルの画家は注目を浴びたが、その農民的俗信や妖怪の寓意も、聖書的画題と帝国の圧政への眼も辛辣な人間描写も謎である。
新潮美術文庫 9 レンブラント
深い明暗……。十七世紀オランダの、改革者の宗教的熱情と、組合の風俗と、不幸のなかでの家族愛に裏打ちされた生命の凝視。世紀をこえて闇に輝く近代絵画の源泉。
新潮美術文庫 10 リューベンス
十七世紀フランドルの巨匠、バロック宮廷美術の絶頂、リューベンスを見てから死ね……どの讃辞も足りないと思わせる豊麗、自由、透明でみずみずしい真の油絵。
新潮美術文庫 11 グレコ
歪んだ視野と長い人体、渦巻き流れる筆とジグザグの構図、寒い青や緑と赤や黄との対比をもつこの十六世紀末の宗教画家は、再発見後百年、現代人の深い関心を呼ぶ。
新潮美術文庫 12 ベラスケス
十七世紀前半のスペイン王宮で、単調、多忙な役人生活を送り、一作一作、加筆修正を重ねて執拗に絵画性を追究、ついに透明な真実に輝く人物画、静物画をのこす人。
新潮美術文庫 13 フェルメール
わずか三十数点の作品で史上稀な大画家! この百年、脚光を浴びてきた、経歴不明の十七世紀オランダ画家の、透徹した光の中の街景、室内画の、魅力を根底から解明。
新潮美術文庫 14 ヴァトー
楽の音と語らいの魅惑――ヴェルサイユ宮殿と庭園の木蔭に咲いた十八世紀の王朝の美は、三十七歳で逝くこの病身の画家の夕闇に漂う如き豊潤な感覚によって伝わる。
新潮美術文庫 15 シャルダン
日常生活のなかでの深い観照、光のなかの佇まいを描く珠玉の油絵とパステル画。十八世紀に生きながら貴族趣味を超脱して、市井の女たちや物に光輝あらしめた天才。
新潮美術文庫 16 ゴヤ
十八世紀後半、興隆するスペイン民族国家の明るさを鮮やかに反映した風俗画から、十九世紀初頭の戦争、反乱のなかで現実の醜悪を剔抉する黒い絵までの魅力と魔力。
新潮美術文庫 17 ターナー
ロンドンの霧、ヴェニスの夕陽、軍艦、雨中を疾駆する初期の汽車。オランダやフランスの天才にもまして光と大気と動きを狂的なまでに追求した絵画の詩人ターナー。
新潮美術文庫 18 アングル
ここに選ばれた人物画、殊に女性の肉体にこめる作者の夢の冷たい炎は、十九世紀古典派の巨匠、皇帝派、アカデミーの画家という肩書をもつアングルへの偏見を破る。
新潮美術文庫 19 ダヴィッド
革命時代の露骨な愛国主義者、禁欲主義と考古癖、十九世紀アカデミズムの元祖……これらの悪評にもかかわらず、暗い女性の肖像も歴史画も切々として血を滾らせる。
新潮美術文庫 20 ドラクロワ
現実の戦争や異国風俗から聖書にわたり、力強い色彩と筆触で自然を駆使し、絵画の自由を切り拓く十九世紀の真のロマン主義者。セザンヌもゴッホも彼を画聖と仰ぐ。
新潮美術文庫 21 コロー
光を湛える空、大地から伸び立つ木々や橋梁、また親しい少数の人の肖像に、自然のもつ揺ぎない秩序と深い情緒を求め続けた、晩学、禁欲、長寿の十九世紀の哲人。
新潮美術文庫 22 ミレー
サロン的な虚飾に反撥して農民の尊厳に還ったミレーは、歿後フランスでも日本でも異常なほどの人気を得、賛否とも多くの批評を得た。その作品の色と形を見直そう。
新潮美術文庫 23 クールベ
リアリズムは死語か。人間として画家として自然のみを師とするとは、どういうことか。十九世紀半ばの彼の色彩や制作過程を見直すと、私達は新たな驚きに打たれる。
新潮美術文庫 24 マネ
黒や褐色の代りに紫を使うのが新しい絵だと日本人は思ったが、この印象派の先覚者にみるように黒も色として近代に蘇った。マネこそ色彩感覚の蘇生の活ける歴史だ。
新潮美術文庫 25 ドガ
劇的な波瀾もなく孤独な生涯を送ったドガは、洗濯女、踊り子、競馬などの油絵やパステルに、自然の瞬間的形象を不滅化した。その秘められた内面の過程を解明する。
新潮美術文庫 26 モネ
モネは眼だ、だがなんという眼だろう! とセザンヌは言った。この印象派の中心人物は単なる気分的な印象を描くのではない。全精神が眼と化して自然に肉薄する。
新潮美術文庫 27 ルノワール
印象派の色彩感を体得しながら暖色をも古典的な寒色をも試み、終生裸婦を中心に自然の豊潤さと肉体の美しさを愛撫するように稀有の職人気質で描いた画家中の画家。
新潮美術文庫 28 セザンヌ
「黒人シピオン」や印象派展参加作の「首吊りの家」の重い描写、それ以後に描いた透明で乾いた薄塗りの風景、静物、人物。「自然の客観的実在」とはなんだろうか。
新潮美術文庫 29 ゴッホ
炭坑労働者、娼婦、農民、弟テオそして友人、接する人すべてをひたむきに愛し、傷つき、風景をも激しい情念の眼で見、自分は想像力に欠けると思っていた偉大な人。
新潮美術文庫 30 ゴーギャン
観念だけでは絵でないのは勿論だが、画家にとって、「南方」「イヴ」とは何だったか。観念と言葉のもつ意義を追究してこの近代的原始人を再発見する画期的な一巻
新潮美術文庫 31 ロートレック
十九世紀末、フランスの貴族、不具者、アル中――その人の描いた油絵、版画、ポスター画は、酒場や売笑窟や芝居小屋から、悲しみをもって人生の真実を訴えている。
新潮美術文庫 32 スーラ
「アニエールの水浴」「グランド・ジャットの日曜日」など、十九世紀末の三十二年の短い生涯に描かれた精緻な点描の傑作に、色彩の科学と詩との稀なる調和をみる。
新潮美術文庫 33 ルソー
その庶民的な肖像画や結婚記念画、風景画や空想画は、純真で高い造形力と精神性をもち、感動の力を蘇生させる。十九世紀末のフランスに現われた芸術上の奇跡!
新潮美術文庫 34 ボナール
朦朧として色彩そのものに魔が棲み、しかも親しみぶかく生の魅惑を呟く。説明することの最も難しいこのフランスの画家を、新たな透徹した見方で捉え、読者に語る。
新潮美術文庫 35 モロー
大展覧会でなくとも、日本で盗まれたあの「雅歌」一点でも、この人の藍の色と真摯な浪曼性は心を魅了し去る。マティス、ルオーが師と仰いだ人の本質を味わう一冊。
新潮美術文庫 36 ルドン
〈夢の中で〉から〈黙示録〉に至る石版画集、花や神話の色彩画とくにパステル画。眼の見る物を通して、見えない、感じる物を描いた人の、印象派時代の「影の美学」。
新潮美術文庫 37 クリムト
男女の表情や手足や腰を写実的に描き、衣装等を光背のようにモザイク斑で埋め、金彩で不安を荘厳する今世紀初頭のウィーンの巨匠を、わが国ではじめて一巻に編む。
新潮美術文庫 38 ムンク
生と愛を脅かす死と病苦と頽廃、その闘いを、この北欧の画家は根源的な寓意と原色と曲線で大画面に描き、二十世紀初頭、西欧美術の洗練の果ての袋小路を打破する。
新潮美術文庫 39 マティス
絵画の可能性を限りなく耕す……これに徹することで頽廃をこえ、懐疑をこえ、事大主義的思想をこえた芸術の復活の証人、あるいは黄金の果実がここにある。
新潮美術文庫 40 ルオー
厚い絵具を通して精神的光に輝く娼婦、裁判官、道化、キリスト……。福音信仰から芸術が生れた“現代の奇蹟”を、正しい色調の複製と第一人者の解説で再現する。
新潮美術文庫 41 デュフィ
北仏のルアーヴルに育ち一九五三年に七十六歳で南仏の光と風の中に死ぬまで、波と帆と競馬と、音楽の魅惑、色彩とリズムを、革命的な大胆さと快活さで表現した巨匠。
新潮美術文庫 42 ピカソ
哀切、冷徹な青の貧民像から、黒人彫刻の原始性を体得した大胆な構成、堂々たる古典的形体の回復、激しい形象の解体と再構成を経て、なお動物的生命に溢れる巨人。
新潮美術文庫 43 ブラック
斬新な知的構造でキュビスムをひらき、オブジェの絵画でも先駆者のブラックは、また、あらゆる素材を用い、実体と「影」が等価に生きる世界を描く深い詩人である。
新潮美術文庫 44 レジェ
キュビスムはブラックに最も深く繊細に、レジェに最も尖鋭に力強く結実した。絵画と建築、印刷、彫刻、演劇の協働、集団的な現代生活の表現においても先駆者だ。
新潮美術文庫 45 モディリアーニ
第一次大戦前後のモンパルナス、貧窮、酒、病死、献身的な恋人が後追い自殺。「物語の男」は、じつはボッティチェリ以来の人物像の大造形家である。彫刻も収録。
新潮美術文庫 46 ユトリロ
酔って人を殴る無頼の大男が哀しいパリの街景を描きまくって有名になった。この事実のかげにある真実、独自の写生と白にこめられた画家の深い憧れを明らかにする。
新潮美術文庫 47 シャガール
恋人たち、そして家畜も、色鮮やかに空を飛ぶ。ロシア生れのユダヤの芸術家シャガールは、油絵、ステンドグラス、挿絵に、エコール・ド・パリを越えて生き続ける。
新潮美術文庫 48 ミロ
現代絵画の前衛的な運動を第一線で体験しながら、つねに明快な色彩と生物を思わせる形体を創造し、フランコの国でない真のスペインの無垢の人間性を回復する巨匠。
新潮美術文庫 49 デュシャン
ダダイスト絵画の傑作「階段をおりる裸体」、レディメイドのオブジェ、最近二十年間の秘密制作(扉の孔からみる作品)など、現代の神話的巨匠の全貌を初めて紹介。
新潮美術文庫 50 クレー
このやわらかい心の画家に自然は象皮病という奇病を与えた。ユーモアとグロテスクを含んで無限に変化する音楽……彼の芸術は、世界を下から見直す現代の福音書だ。