【感想】「名品コレクション展Ⅲ」(名古屋市美術館、2020/1/8~3/1)レビュー

名古屋市美術館で開催されている、常設展「名品コレクション展Ⅲ」(会期:2020年1月8日~3月1日)を鑑賞しました。名古屋市美術館では、約6000点の所蔵作品の中からテーマに沿って選ばれた作品が、年に三期にわけて展示されています。

 

今回の展示テーマは以下のとおりです。

エコール・ド・パリ:パリの日本人作家
メキシコ・ルネサンス:イサム・ノグチとメキシコの作家
現代の美術:写実の拡がり
郷土の美術:岸田劉生と愛美社

 

「エコール・ド・パリ」では、日本からパリにやってきてパリの街に育まれた、荻須高徳や田中保、海老原喜之助、岡鹿之助、東郷青児たちの作品が紹介されていました。藤田嗣治に関しては、受贈記念特別出品の2点を含めて3点が展示されていました。どの作品も、藤田嗣治らしい世界観に満ちていました。そして、日本人以外のエコール・ド・パリの画家として、シャガール、スーチン、モディリアーニの作品も展示されていました。特に、モディリアーニの《おさげ髪の少女》は、実に可憐でいつまでも観ていたいと思わせる魅力がありました。

 

「メキシコ・ルネサンス」では、北川民次やイサム・ノグチ、ディエゴ・リベラなど、メキシコに関係する画家が紹介されていました。まさにメキシコという雰囲気の作品が並ぶ中、北川民次の作品もメキシコ的な魅力を存分に放っていました。

 

「現代の美術」では、写実がテーマになっていましたが、何をもって写実と見做すかによって、その範囲も大きく変わってきます。今回の展示では、限りなく広がった写実の定義に基づいて展示されているようです。アンゼルム・キーファーの《シベリアの王女》という大型の作品は、実に迫力満点で、近づいて観ると大きく剥がれた部分あったり、靴がぶら下がっていたりと混沌としていますが、離れてみるとそれらが見事に融合していました。

 

「郷土の美術」では、特別展「没後90年記念 岸田劉生展」に合わせて、愛美社の画家や名古屋にもゆかりのあった岸田劉生の作品が展示されていました。愛美社の結成の中心となったのが大澤鉦一郎(おおさわ せいいちろう)ですが、彼は岸田劉生とは直接会ったことはなかったようですが、互いに気にかけていたようです。今回の展示では、大澤鉦一郎や岸田劉生の他、藤井外喜雄、水野正一、宮脇晴、山田陸三郎たちの作品が並んでいました。

 

名古屋市美術館では、コレクション展の出品リスト以外に、コレクション展や主だった作品に関する図版&解説が配布されていました。こうした所蔵作品に関する詳しい紹介はありがたいですね。後で展覧会を振り返る際にも非常に役立ちました。

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2020年01月15日|ブログのカテゴリー:2020年投稿, 展覧会レビュー