【感想】「鴨居玲展」(三木美術館、2020/5/20~8/16)レビュー

姫路市にある三木美術館で開催されている、企画展「鴨居玲展」(会期:2020年5月20日~8月16日)に行ってきました。また、今回は同時開催として、西洋の街かど、白磁・青磁・青白磁も企画されていました。

三木美術館

 

鴨居玲(1928-1985)は、石川県金沢市生まれの洋画家ですが、今年は没後35年にあたります。石川県立美術館では、現在「没後35年 鴨居玲展─静止した刻─」が開催されています。美術館「えき」KYOTOでも開催予定でしたが、こちらは新型コロナの影響で開催中止となってしまいました。

 

鴨居玲の作品は、人間の内面をえぐるような暗い世界観が特徴ですが、不思議と印象に残る作品が多いですね。今回の展覧会では、鴨居玲の作品は12点と決して多くはありませんが、日伸運輸株式会社が所蔵している貴重な作品を鑑賞することができました。

 

3階の展示室では、《ドン・コザック合唱団》《婦人像》《蛾と老人》など、鴨居玲らしい世界観に満ちた作品が展示されていました。《婦人像》というタイトルの作品は4点ありましたが、それらは赤色の使い方が印象的でした。

 

工芸関連では、白磁・青磁・青白磁以外に、隠﨑隆一氏の備前焼も8点展示されていて、個人的には隠﨑隆一氏の作品に惹かれるものを感じました。

 

4階の展示室では、大型の常設展示作品に加えて、“西洋の街かど”をテーマにした作品が展示されていましたが、今回は、ベルナール・ビュッフェの《LA BRETANGNE》という作品が特に印象に残りました。

2020年08月07日|ブログのカテゴリー:2020年投稿, 展覧会レビュー