【感想】コレクションギャラリー「新収蔵品を中心に」(姫路市立美術館、会期:2021/9/11~11/7)レビュー

展覧会の概要

姫路市立美術館で開催されている、コレクションギャラリー「新収蔵品を中心に」(会期:2021年9月11日~11月7日)を鑑賞しました。この展覧会は、姫路市立美術館が2019年度から2020年度にかけて収集した新収蔵作品から、初公開となる作品を中心に展示されています。

 

展覧会の構成

展示構成は特にありません。出品作品は、青山熊治、梶一郎、川口雄男、松本宏、松原直子、松井紫朗の作品となります

 

感想①「松井紫朗の特設展示」

今回のメイン展示は、松井紫朗の特設展示となります。これは、美術館が改修のために休館中だった2018年度に、美術館の前庭を活用して開催された庭園アートプロジェクト「松井紫朗のセンス・オブ・ワンダー」(《センス・オブ・ワンダーの庭》と《手に取る宇宙-Message in a Bottle 地上ミッション》)を、関連作品と共に紹介する内容でした。

 

会場内に青い大きなバルーンがありましたので、何だろうかと思いましたが、松井紫朗《センス・オブ・ワンダーの庭》のバルーンだったんですね。その時のイメージ・ドローイングもありました。

 

一方、《手に取る宇宙-Message in a Bottle 地上ミッション》というのは、JAXAやNASAと協力して実行されたプログラムで、宇宙空間をガラスボトルに詰め込み、人々がそれを手にしたときの思いを紙に書いてデジタルアーカイブに保存していくという内容です。会場では、プログラムのイメージ・ドローイングや実際に宇宙を封印するために使用したボトルなどが展示されており、映像作品も上映されていました。

 

これらは、芸術とサイエンスを融合させたような内容でした。松井氏は、こうしたプロジェクトを通して、内と外、自己と他者、地球と宇宙、過去と未来といった関係を改めて考えてもらう機会にしたいと考えられておられるようです。

 

感想②「松本宏の作品」

今回の新収蔵品の中で特に印象に残ったのが松本宏の作品でした。《不詳(ベッドに横たわる裸婦)》と《不詳(自画像)》の2点が展示されていましたが、不思議と心惹かれるものを感じました。

 

感想メモ

姫路市立美術館のコレクション・ギャラリーは、企画展会場に行く途中のロビーに展開されている無料の展示空間です。何気なく、素通りしてしまう方もおられると思いますが、少し立ち止まって鑑賞してみると新たな発見があるかもしれません。

新収蔵品を中心に

会場:姫路市立美術館
会期:2021年9月11日(土)~11月7日(日)
休館日:月曜日(9月20日は開館)、9月21日(火曜日)
観覧料:無料
音声ガイド:なし
写真撮影:不可
図録:なし
Web:姫路市立美術館「新収蔵品を中心に」
2021年10月31日|ブログのカテゴリー:2021年投稿, 展覧会レビュー